蒸発熱(気化熱)と凝縮熱 -1 / 汚泥乾燥, スラリー乾燥, 廃棄物乾燥

■ 蒸発熱(気化熱)と凝縮熱

 

乾燥とは乾燥物に含まれている水分を蒸発させることであり、蒸発させるには熱エネルギーが必要です。それは液体を気体へ変化させる熱で蒸発熱(気化熱)と言います。この変化は状態変化で、化学変化と異なります。
又、気体が液体へ変化する際の熱は凝縮熱と言います。KENKI DRYER はこの凝縮熱を利用し、他の熱源とは異なり顕熱以外の熱も使用し加熱、乾燥しており、顕熱のみの乾燥と比較すると乾燥効率はかなり優れています。
蒸発熱、凝縮熱は同じ量の熱量で、潜熱と呼ばれており顕熱とは区別されます。

 

蒸発熱 液体が気体へ状態変化する際に必要な熱。潜熱。
凝縮熱 気体が液体へ状態変化する際に発生する熱。潜熱。蒸発熱と同じ量の熱量。

 

 

■ 潜熱と顕熱

 

状態変化の際の熱で観察できない熱を潜熱と言います。一方、温度として表現され観察ができる熱を顕熱と言います。KENKI DRYER の熱源として使用する飽和蒸気は潜熱と顕熱両方の熱を利用しており、他の温水、油の顕熱のみ利用した熱源とは異なります。
KENKI DRYER で使用する飽和蒸気は液相(液体)と気相(気体)が同時に存在した状態で、単位質量当たりのエンタルピーでの液相が顕熱、気相が潜熱です。

 

潜熱 状態変化の際の熱で観察できない熱。蒸発、凝縮、融解、凝固。
顕熱 温度として表現され観察ができる熱。飽和蒸気の熱量は潜熱と顕熱の合計量。

 

 

エンタルピー 内部に持つ熱エネルギーで内部のエネルギーと膨張、収縮するエネルギーを合わせたもの
比エンタルピー 単位質量当たりのエンタルピー
熱量 ある物質から外部へ放出した、又は外部から取り入れた熱エネルギー

 


 

状態変化
状態変化 蒸発 凝縮 汚泥乾燥 kenki dryer 2020.5.19

 

 

水の温度による状態変化
水の状態変化 汚泥乾燥機 kenki dryer 2020.5.19

 

 

■ 蒸気エネルギー 飽和蒸気

 

下記は蒸気表より抜粋し計算しています。

h”は潜熱と顕熱の合計、rは潜熱のみの数字です。

蒸気圧力 蒸気温度 h”:比エンタルピー(飽和蒸気) r:比エンタルピー(蒸発潜熱)(1)
MpaA MJ/kg kwh/kg Mcal/kg MJ/kg kwh/kg Mcal/kg
0.1 99.63 2.675 0.743 0.639  2.258 0.627 0.539
0.2 120.23 2.706 0.752 0.646 2.202 0.612 0.526
0.3 133.54 2.725 0.757 0.651 2.163 0.601 0.517
0.4 143.62 2.738 0.761 0.654 2.133  0.593 0.509
0.5 151.84 2.748 0.763 0.656 2.107 0.585 0.503
0.6 158.84 2.756 0.766 0.658 2.085 0.579 0.498
0.7 164.96 2.762 0.767 0.660 2.065 0.574 0.493
(1)h”(飽和蒸気 比エンタルピー)-h’(飽和水 比エンタルピー)=r(蒸発潜熱 比エンタルピー)
1J=0.2778kwh 1kwh=3.6MJ 1J=0.2388cal 1cal=4.184J
1,000kJ=1MJ 1,000kwh=1Mkwh 1,000kcal=1Mcal

 

 

蒸気のエネルギー量換算方法について / 汚泥乾燥機, スラリー乾燥機, ヒートポンプ汚泥乾燥機

 

 


 

■ 熱源 蒸気

 

KENKI DRYERの乾燥の熱源は飽和蒸気のみながら伝導伝熱と熱風併用で他にはない画期的な乾燥方式を取り入れ安全衛生面で優れ、安定した蒸気を熱源とするため乾燥後の乾燥物の品質は均一で安定しています。蒸気圧力は最大0.7Mpaまで使用可能で、乾燥条件により蒸気圧力の変更つまり乾燥温度の調整は簡単に行なえます。飽和蒸気は一般の工場では通常利用されており取り扱いに慣れた手軽な熱源だと言えます。バーナー、高温の熱風を利用する乾燥と比較すると、飽和蒸気はパイプ内を通し熱交換で間接乾燥させる熱源であることから、低温で燃焼する事はなく安全衛生面、ランニングコスト面で優れています。又、低温乾燥のため乾燥機本体の損傷も少なく簡単な構造で、交換部品点数は少なくメンテナンスは容易で壊れにくく長期間の使用ができます。

飽和蒸気には特有の特徴があります。蒸気圧力の変更に伴い蒸気温度が変わるため、乾燥温度の調整が簡単に行なます。又、凝縮熱、潜熱を利用できるため温水、油等の顕熱利用と比較すると熱量が2~5倍で乾燥に最適な熱源と言えます。
飽和蒸気は乾燥後ドレンとなりますがそれは回収ができ蒸気発生装置ボイラーへの供給温水として利用すれば燃料費等のランニングコストは安価で済みます。
KENKI DRYER は蒸気での低温での間接間乾燥ですが、特許取得済みの独自の機構で、どんな付着性、粘着性がある原料でも乾燥機内部で詰まることがありません。低温乾燥は高温乾燥と比較すると、低温での乾燥の場合、付着、粘着性のある乾燥対象物の乾燥は、対象物が乾燥機内部に詰まることが多いのですが、KENKI DRYER では詰まりによるトラブルは一切発生しません。
低温での乾燥は、乾燥対象物の成分の変化が少なく、乾燥後様々な用途に利用でます。例としては、燃料、土壌改良剤等です。次の処理工程での利用に乾燥後の乾燥物の物性が優れているため KENKI DRYER のアプリケーション 燃料化、発電システムでの利用に最適です。

 

 

どこもできない付着物、粘着物及び液体状の乾燥に是非 KENKI DRYER をご検討下さい。
国際特許技術の簡単な構造でイニシャル、ランニング、メンテナンスコストが安価です。
汚泥乾燥では乾燥機械代金を産廃費約2、3年での償却を目指しています。
原料スラリー乾燥では箱型棚段乾燥の置き換えで人手がいらず乾燥の労力が大幅に減ります。
有機廃棄物乾燥では燃料、肥料、土壌改良剤、飼料等へ再資源化リサイクル利用ができます。

 

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