臨界点について / 汚泥乾燥, スラリー乾燥, 原料乾燥

臨界点について
先ず「臨界点」と言う言葉についてです。これは物理用語ですが他の分野でもよく見かける言葉です。この臨界点を越した流体を超臨界流体と呼び、水であれば超臨界水と名付けられています。
では、「臨界点」とは何でしょうか。単純に書くと、液体と気体が一致している時点を指します。液体や蒸気を加熱し温度を上昇させると体積は増加しますが、重量、重さは変わりません。加熱するにつれ、重量は変化しないのに体積のみが増加します。この現象は上昇するに従い圧力が増加していると言い換えられます。一定の圧力のもとで加熱するのではなく、液体、流体を加熱すると同時に圧力も増してやることにより、これ以上上がらない温度、つまり臨界温度そしてこれ以上の圧力が増加しない圧力つまり臨界圧力が一致した時点が出現します。これが臨界点で、この臨界点の現象が液体と気体の両者の性質を持ちます。言い換えれば先に書いた液体と気体が一致している時点と書けます。
臨界点では気化熱が全く発生しない点とも言えます。又、臨界圧力以下の気体を蒸気と定義付けられていますが、臨界点以上の物質は液体あるいは気体とは言えない特殊な状態、この状態時を「超臨界流体」と呼びます。水は臨界点以上であれば「超臨界水」で、その性質は水の固体、液体、気体と全く異なる状態へと変化します。他の流体であってもそれぞれ特殊な状態へ変化するため、この超臨界流体は実際産業界でも様々な分野で利用されています。例えばコーヒーの抽出、環境汚染物質の分解あるいは原子力関連であれば燃料の再処理などです。