蒸気 ストール現象について / 汚泥乾燥, スラリー乾燥, 廃棄物乾燥
■ 蒸気 ストール現象とは |
蒸気でのストール現象とはスチームトラップ前後の圧力差がなくなりスチームトラップからドレンが排出されずにトラップ以前の配管、熱交換器内にドレンが滞留してしまう現象です。
ストール現象が発生すると例えば熱交換器装置の場合、その装置内にドレンが滞留し下記の現象が起きます。
・ウォーターハンマー(スチームハンマー)の発生
・ドレン滞留による腐食、劣化
・熱交換装置の温度が均一でなくなる。熱交換装置の能力の低下。
■ なぜ蒸気のストール現象が発生するのでしょうか。 |
蒸気での熱交換後はスチームトラップで温水、ドレンとして排出します。このスチームトラップ自体には吸引あるいは圧送するのではなく、トラップへの入口側、一次側とトラップの排出側、二次側の圧力差を利用して蒸気をドレンとして排出します。そのため、トラップが正常に作動するためには、トラップ一次側の圧力は二次側圧力より高い必要があります。そのため、ドレンの排出の能力は、同じトラップを使用したとしても入口側と排出側の圧力差が大きい程高くなります。逆に、圧力差が0またはマイナスになると、どんなトラップでもドレンが排出できなくなり熱交換装置内にドレンが滞留してしまいます。
例えば、熱交換装置で温度制御弁が使用されている場合は、運転中に入口側と排出側の圧力差が逆転してしまう事があります。蒸気での熱交換装置の温度の制御は蒸気の圧力を調整することにより行ないます。制御により蒸気投入側の圧力が下がって行くに従い、トラップ入口側と排出側の圧力差は減少しドレンが排出されにくくなります。蒸気投入側の圧力が0まで下がると圧力差がなくなりドレンは排出されずに熱交換装置内に滞留します。この状態で蒸気投入側の圧力が上がっていくと装置内に滞留したドレン内へ蒸気が投入されていくことになりウォーターハンマーが発生します。
ストール現象を発生させない対策は下記です。
・パワートラップや真空ポンプ等で強制的にドレンを排出する。
・熱交換器とスチームトラップの落差、高さの差をなるべく取る。
・スチームトラップは、圧力差が少なくても作動するものを選定する。
例としてフロート式、オリフィス式等。
■ 熱源 蒸気 |
KENKI DRYERの乾燥の熱源は飽和蒸気のみながら伝導伝熱と熱風併用で他にはない画期的な乾燥方式を取り入れ安全衛生面で優れ、安定した蒸気を熱源とするため乾燥後の乾燥物の品質は均一で安定しています。蒸気圧力は最大0.7Mpaまで使用可能で、乾燥条件により蒸気圧力の変更つまり乾燥温度の調整は簡単に行なえます。飽和蒸気は一般の工場では通常利用されており取り扱いに慣れた手軽な熱源だと言えます。バーナー、高温の熱風を利用する乾燥と比較すると、飽和蒸気はパイプ内を通し熱交換で間接乾燥させる熱源であることから、低温で燃焼する事はなく安全衛生面、ランニングコスト面で優れています。又、低温乾燥のため乾燥機本体の損傷も少なく簡単な構造で、交換部品点数は少なくメンテナンスは容易で壊れにくく長期間の使用ができます。
飽和蒸気には特有の特徴があります。蒸気圧力の変更に伴い蒸気温度が変わるため、乾燥温度の調整が簡単に行なます。又、凝縮熱、潜熱を利用できるため温水、油等の顕熱利用と比較すると熱量が2~5倍で乾燥に最適な熱源と言えます。
飽和蒸気は乾燥後ドレンとなりますがそれは回収ができ蒸気発生装置ボイラーへの供給温水として利用すれば燃料費等のランニングコストは安価で済みます。
KENKI DRYER は蒸気での低温での間接間乾燥ですが、特許取得済みの独自の機構で、どんな付着性、粘着性がある原料でも乾燥機内部で詰まることがありません。低温乾燥は高温乾燥と比較すると、低温での乾燥の場合、付着、粘着性のある乾燥対象物の乾燥は、対象物が乾燥機内部に詰まることが多いのですが、KENKI DRYER では詰まりによるトラブルは一切発生しません。
低温での乾燥は、乾燥対象物の成分の変化が少なく、乾燥後様々な用途に利用でます。例としては、燃料、土壌改良剤等です。次の処理工程での利用に乾燥後の乾燥物の物性が優れているため KENKI DRYER のアプリケーション 燃料化、発電システムでの利用に最適です。
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