キャリーオーバとウォーターハンマー(スチームハンマー) / 汚泥乾燥, スラリー乾燥, 廃棄物乾燥

■ キャリ-オーバーとは

 

ボイラーでのキャリオーバーとは、ボイラから蒸気が発生する過程で、ボイラ内の水が、蒸気と分離されずに混入し送りだされる現象を指します。
このキャリーオーバーにより蒸気で加熱を行っている装置では伝熱能力が低い水が混入することで、蒸気の質が低下し加熱効率が低下します。又、蒸気配管内に水が混入することでウォーターハンマー(スチームハンマー)の発生、熱交換器の腐食などを引き起こします。
対策としては、キャリーオーバーを発生させない事はもちろんですが、蒸気配管中の水分をできる限り取り除くことが重要です。
このキャリーオーバーの発生には、プライミングとフォーミングの二つの要因があります。

 

プライミング
現象ボイラー内の水が激しく沸騰し水位が異常に高くなり、水滴が飛び出し蒸気に混入します。
対策

ボイラーの負荷を急激に変化させない。ボイラー内の水位を適正に保つ。
ボイラー立ち上げの際、蒸気バルブをなるべくゆっくりと開ける。あるいは水位が高くなりすぎないようにする等の対策が必要です。

 

フォーミング
現象ボイラー内の水中の不純物により水面に泡を生ずる現象です。ボイラー水が高濃縮・高アルカリ時に起きやすい泡立ちの現象です。
対策ボイラーへ供給する水の監視、あるいは、適正量のボイラーのブロー等の対策が必要です。

 

 

■ ウォーターハンマー(スチームハンマー)とは

 

蒸気配管の弁を開けるとカンカン高い音がすることがあります。これはウォーターハンマー(スチームハンマー)により発生した音です。
蒸気配管中の蒸気はキャリーオーバーや放熱等により水、ドレンを持ちそのドレンはスチームトラップで十分に除去する必要があります。
そもそもボイラーから発生された蒸気にはわずかな水分がある上、キャリーオーバーの場合もあります。蒸気がボイラーから発生されると、熱を失い始め配管内で凝結が始まります。これは装置が冷えている始動時に特に多くなります。

蒸気内に水が含まれていると言う事は、蒸気配管内には液体と気体が同一管内に同時に流れることとなります。それら液体と気体は流れる速度が違うため、蒸気配管内の水、ドレンやドレンのかたまりが気体に押される形で波を発生させます。このドレンの波が次第に大きくなり、蒸気に押され配管の曲がり、バルブ等に衝突して、大きな音と衝撃を発生させます。
ウォーターハンマーは配管、バルブ等の寿命を縮めてしまう可能性があり、場合によっては配管の割れ、バルブの破損等を引き起こします。
ウォーターハンマーが発生しないよう、蒸気輸送管途中でスチームトラップを取り付ける等の対策が必要です。

 

ウォーターハンマー スチームハンマー KENKI DRYER 2018.8.7

 

 


■ ヒートポンポンプ乾燥機 KENKI DRYER 従来との比較について

 

蒸気(飽和蒸気)でのヒートポンプ自己熱再生乾燥機 KENKI DRYER とは、乾燥熱源である蒸気を利用した自己熱再生乾燥システムです。
蒸気ヒートポンプの工程は、KENKI DRYER で加熱乾燥に利用した蒸気を膨張弁での断熱膨張により圧力は低下し、蒸気内の水分は蒸発、気化し周辺の熱を吸収し蒸気温度は下降します。その蒸気を次の工程の熱交換器で熱移動することによりさらに蒸発、気化させ蒸気圧力を低下させます。十分に蒸発、気化が行われ圧力が下げられた蒸気は次の圧縮工程へ進みます。
圧縮工程の圧縮機で蒸気を断熱圧縮を行うことで、圧力は上昇しそれに伴い凝縮、液化し温度は上昇します。その蒸気の水分を除去した上で KENKI DRYER へ投入します。KENKI DRYER はその投入された蒸気を熱源として利用、加熱乾燥という熱移動を行うことで、蒸気はさらに十分に凝縮、液化され膨張弁へ進みます。この工程を繰り返します。
ヒートポンポンプ乾燥機 KENKI DRYER と従来ボイラー発生蒸気(飽和蒸気)のみ使用の場合の比較については下記の通りです。実証値ではなく予想値です。

 

ボイラー二酸化炭素排出量
石油系炭化水素ガス 消費量(m3N/h)
単位発熱量 ×排出係数 ×44/12
CO2 排出量(tCO2/h)
ボイラー燃料58×0.0023380.1356
圧縮機二酸化炭素排出量
消費電力
(kwh)
調整後排出係数

(t-CO2/kWh)

CO2 排出量(tCO2/h)
圧縮機軸動力125×0.0003470.0434

 

ランニングコスト削減 二酸化炭素排出量削減 ヒートポンプ乾燥機 汚泥乾燥機 2020.6.15

 

ヒートポンプ乾燥機

 

■ 熱源 蒸気

 

KENKI DRYERの乾燥の熱源は飽和蒸気のみながら伝導伝熱と熱風併用で他にはない画期的な乾燥方式を取り入れ安全衛生面で優れ、安定した蒸気を熱源とするため乾燥後の乾燥物の品質は均一で安定しています。蒸気圧力は最大0.7Mpaまで使用可能で、乾燥条件により蒸気圧力の変更つまり乾燥温度の調整は簡単に行なえます。飽和蒸気は一般の工場では通常利用されており取り扱いに慣れた手軽な熱源だと言えます。バーナー、高温の熱風を利用する乾燥と比較すると、飽和蒸気はパイプ内を通し熱交換で間接乾燥させる熱源であることから、低温で燃焼する事はなく安全衛生面、ランニングコスト面で優れています。又、低温乾燥のため乾燥機本体の損傷も少なく簡単な構造で、交換部品点数は少なくメンテナンスは容易で壊れにくく長期間の使用ができます。

飽和蒸気には特有の特徴があります。蒸気圧力の変更に伴い蒸気温度が変わるため、乾燥温度の調整が簡単に行なます。又、凝縮熱、潜熱を利用できるため温水、油等の顕熱利用と比較すると熱量が2~5倍で乾燥に最適な熱源と言えます。
飽和蒸気は乾燥後ドレンとなりますがそれは回収ができ蒸気発生装置ボイラーへの供給温水として利用すれば燃料費等のランニングコストは安価で済みます。
KENKI DRYER は蒸気での低温での間接間乾燥ですが、特許取得済みの独自の機構で、どんな付着性、粘着性がある原料でも乾燥機内部で詰まることがありません。低温乾燥は高温乾燥と比較すると、低温での乾燥の場合、付着、粘着性のある乾燥対象物の乾燥は、対象物が乾燥機内部に詰まることが多いのですが、KENKI DRYER では詰まりによるトラブルは一切発生しません。
低温での乾燥は、乾燥対象物の成分の変化が少なく、乾燥後様々な用途に利用でます。例としては、燃料、土壌改良剤等です。次の処理工程での利用に乾燥後の乾燥物の物性が優れているため KENKI DRYER のアプリケーション 燃料化、発電システムでの利用に最適です。

 

キャリーオーバとウォーターハンマー(スチームハンマー) / 汚泥乾燥, スラリー乾燥, 廃棄物乾燥

なぜ低温で乾燥させるのですか? / KENKI DRYER / 汚泥乾燥,リサイクル乾燥, スラリー乾燥

熱源 蒸気

アプリケーション

 

どこもできない付着物、粘着物及び液体状の乾燥に是非 KENKI DRYER をご検討下さい。
国際特許技術の簡単な構造でイニシャル、ランニング、メンテナンスコストが安価です。
汚泥乾燥では乾燥機械代金を産廃費約2、3年での償却を目指しています。
原料スラリー乾燥では箱型棚段乾燥の置き換えで人手がいらず乾燥の労力が大幅に減ります。
有機廃棄物乾燥では燃料、肥料、土壌改良剤、飼料等へ再資源化リサイクル利用ができます。

 

熱分解装置 Biogreen
火気を一切使用しない国際特許技術の熱分解装置
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